KYBが考える、究極のショックアブソーバ、NEW SR
MORE SPORTY「MS」 MORE COMFORTABLE「MC」 。
時代に求められ、ドライバーに求められ、
誕生に至ったKYBの新しい開発コンセプト、テクノロジーを、
3つのキーワードとともにご紹介します。

一から、最適化。

これまでのNEW SRは、長さ、形状は“純正同等”に合わせ、
パンプクッションなどの付属品は“純正流用”を前提に開発を行ってきました。
しかし、KYBの新しいMOREシリーズにおいては、
長さ、減衰力、付属部品に至るまで全ての要素を一から見直し、
車両ごとの最適化を行いました。
通常では考えられないセット数のチューニング作業を妥協することなく実施し、
膨大な時間を費やして、 KYBが考える究極のショックアブソーバ
NEW SR「MS」「MC」は生まれました。

相反する特性を、両立させる。

NEW SR 「MS」「MC」開発の背景には、
車両全体の高剛性化が進む昨今の市場動向がありました。
車両の軽量化が進みつつ剛性が上昇し、大径低扁平タイヤの普及により、
従来はタイヤなどで吸収されていた細かな振動が、
ショックアブソーバからアッパーマウントなどを介して
ボディに伝わるようになった」という不満。
KYBが目指したのは、その不快な振動を抑制し、乗り心地と操安性の相反する特性を
車両の特長(キャラクター)を活かしながら、高いレベルで両立させること。
スポーツ一辺倒ではなく、スポーティーの中にも快適性を加味する
「NEW SR MS」。
同乗者全員が快適に過ごせる車内空間を作りながら、操作性も向上させる
「NEW SR MC」。
その2アイテム誕生に不可欠だったのが新開発のHLSバルブです。

微低速域高減衰バルブ「HLSバルブ」

(HLS:High performance & Luxury with Saturation characteristic)

操縦安定性と乗り心地を追求する“MORE”を実現するために
未だかつてない新型バルブを開発しました。
このHLSバルブの特徴は、ショックアブソーバの縮む速度・伸びる速度に応じて
減衰力を細かく設定でき、車両に合わせた繊細なチューニングができることです。
従来の機構に対し、ハンドルを切った際に発生するような、
ゆっくりとしたショックアブソーバの振幅速度時に発生する減衰力をより高く設定することができるため、
ロールやピッチングなどを抑え、操縦安定性を向上させることが可能となりました。
また、マンホールの段差、橋や高速道路の繋ぎ目などで発生する振幅速度が速い
“突き上げられる”ような入力に対しては速度域の高い減衰力を低く保つこと(飽和特性)により
入力を受け流す(いなす)事ができます。
この相反する特性をコントロールすることにより
高次元での操縦安定性と乗心地を両立させることに成功しました。

「HLSバルブ」伸側バルブ構造詳細